Introduction
私たちが初めてこの地を訪れたのは、
2月の小春日和の午後でした。
それはchiemiにスイスに嫁ぐと告げられた日でした。
目の前に小川が流れ、周りを竹薮と雑木林に囲まれ、白梅が咲き、大きな桜の木が4本、枝を広げた桃の木の下には蕗の薹が柔らかな光を浴びていました。
その年の夏、私たちはスイスに行き、
chiemiたちの結婚式に出席しました。そして、秋にはこの地に。
「草や木や流れる風さえも大事にしたい」「すみれの花咲く心癒される場所に」「藤枝駅前で20数年がんばってきた『すみれフローリスト』を一歩前へ」という思いを込めて「菫埜」と名づけ、ここの住人になりました。
ここは陶芸家の持ち物だった所で、家や作業場に手を入れたり、生い茂った雑草を除いて庭を作ったりしているうちに、隠れ家のようなこの地で今までの経験を生かしながら、家族で小さなお店をやってみたいね、ということになりました。
大きな穴窯の小屋を元に穴窯をそのままオブジェとして残したので、小さなスペースでしたが、そこへYUMEMIのコテージをつなげて思い通り「ヨーロッパの片田舎」のような雰囲気のSumirenoのshopになりました。
はじめはお花が中心でしたが、10年目を迎える今では、chiemiがスイスから送ってくれるかわいい宝物のような雑貨やハンドメイドも多くなりました。
遠く離れてしまったと思ったchiemiですが、家族思いも小さなかわいい物好きもそのまんま。
スイスの蚤の市で見つけたものを私たちによく送ってくれました。
それがあまりに可愛くて素敵で。
たくさん集まったので、お店に並べることにしました。
その中でchiemiが母の日に、スイスのお母さんにイニシャルのレースをプレゼントしたいと見つけたのが「モノグラム」です。このかわいさに感激して、これも私たちに送ってくれました。
chiemiの目で見つけたものは私たちも大好きなもの。
ハンドメイドをなさるお客様の反応が大きくて、ついに菫埜の本格的なネット販売が始まりました。
Sumirenoは約500坪の敷地の入り口にありますが、斜面なので坂を登った所に住居、その奥に花室、またその奥に私たちの焼く「天恵窯」の小屋があります。
「花室(かしつ)菫埜」は主に私たちの窯で焼いた花器や器を並べ、庭に咲く季節の花を生けて和風モダンな雰囲気のお店になっています。
建物以外の土地はすべて庭です。
忙しい花屋の生活の中で憧れていたターシャのような庭を作りたいと、毎日丹精してきましたが、ようやくこの地に合う植物が根を張り、ベースができてきたところです。
庭で切れるハーブやグリーンが菫埜のブーケやアレンジメントに使われることもあります。
これからもっともっと素敵な日本のターシャ風ガーデンにしたいと庭作りは私たちの最終目標です。
スイス雑貨について
1年中スイス国内のいろいろな「蚤の市」を巡って、とっておきのスイス雑貨を探しています。
今まで見たこともないようなかわいいもの、心が震えるほど魅力的なもの、感動するほど美しいもの、
誰かの一生の宝物になるようなアンティークやスイス雑貨を探し求めて歩き続けます。
※蚤の市(のみのいち)とは、一般的にはヨーロッパの大都市の各地で教会や市庁舎前の広場などで開かれる古物市のことを言います。一般家庭や仲間で集まったグループから古物商や雑貨商の様な事業者まで、幅広い層の出店者がいます。
ハンドメイドについて
chiemiから届くレースやモチーフは本当にどれも素敵で、
しばらくは、うちのメルスリーコーナーに並べたり飾ったりして眺めています。
長い年月を経て色褪せたりほつれたりしていても、大切に使われていたことが想像できます。
そういうものたちをどう生かそうとデザインを考えます。
最終的にhiromiがデザインを決定し、バッグなどミシンで縫うものはfumiko、
ちくちく手縫いはmitsukoが受け持ちます。
スタッフのご紹介
フラワーデザイン・ハンドメイド・ 陶芸・アイアンワーク・ガーデニング担当
最近チェックした商品
寒い冬の時季からクレマチスの芽が少しずつ、少しずつ膨らんできます。
芽出しの肥料、剪定等、手入れが楽しくて寒さも忘れます。
インテグリフォリア、篭口(ろうぐち)、ヤング、チャールズ、ダイアナ、
モンタナ、白雪姫等。思った以上に毎年咲いてくれます。
自分の育てた好きな花を切って食卓のテーブルに飾ったりして楽しんでいます。
いつまでもガーデニングを続けたいと思います!